十歳の翁百歳の童
読み方
じっさい の おきな ひゃくさい の わらべ意味
十歳でも老人のように分別のある者がいれば、百歳でも子どものように未熟な者がいるということ。人の賢さ・分別・成熟度は年齢だけでは判断できず、若いからと侮ったり、年長だからと無条件に尊んだりしてはいけないというたとえ。由来
中国・前漢の思想書『淮南子』説林訓に見える趣旨の句に由来するとされる。『淮南子』は劉安らが編んだ書で、紀元前2世紀、一般に紀元前139年ごろ成立とされる。日本での初出年は不詳だが、漢籍の受容を通じて『翁』と『童』を対照させる古風な諺として定着した。備考
『翁』『童』は古風な語。年長者を敬う文化の中でも、年齢だけで人格や判断力を決めつけるなという戒めとして使われる。口語ではやや文語的。例文
- 子どもだからと彼女の意見を退けるのは早い。十歳の翁百歳の童というではないか。
- 若手社員が冷静に議論をまとめ、年配の幹部が感情的に反対したのを見て、十歳の翁百歳の童とはこのことだと思った。
- 面接では年齢よりも考え方や判断力を見るべきだ。十歳の翁百歳の童ということもある。
- 祖父は九十を過ぎてもゲームに負けるとすぐすねるので、家族は冗談めかして十歳の翁百歳の童だと言っている。
- あの小学生の観察眼は大人顔負けで、十歳の翁百歳の童という言葉を思い出した。
類義語
- 賢愚は年齢によらず
- 年齢と分別は一致しない
- 白髪は知恵の印にあらず
対義語
- 亀の甲より年の功
- 老馬の智
- 老いたる馬は道を忘れず