匹夫罪なし璧を懐いて罪あり
読み方
ひっぷ つみ なし たま を いだいて つみ あり意味
身分や力のない普通の人には本来罪はないが、身に過ぎた貴重な宝や財産・才能・権力を持つと、それが人の妬みや欲望を招き、かえって災いの原因になるという意味。分不相応なものを持つ危うさを戒める言葉。由来
中国の古典『春秋左氏伝』桓公十年に見える「匹夫無罪、懐璧其罪」に由来する。記事は魯の桓公十年(紀元前702年)の出来事を扱い、書の成立は戦国時代、紀元前4世紀ごろとされる。虞叔が宝玉を持つ危険を悟って述べた「周の諺」として伝わるため、諺そのものの成立時期は不明。備考
古風で硬い表現で、日常会話より文章・講話向き。「璧」は宝玉の意で、この句では「たま」と読ませることが多い。例文
- 宝くじに当たったことを言いふらしたせいで親戚や知人が押しかけてきた。匹夫罪なし璧を懐いて罪ありとはこのことだ。
- 小さな会社が画期的な特許を持ったため、大企業から訴訟や買収の圧力を受けた。まさに匹夫罪なし璧を懐いて罪ありである。
- 彼は拾った大金を隠し持ったばかりに事件に巻き込まれ、匹夫罪なし璧を懐いて罪ありの教訓を思い知った。
- 急に高価な時計や車を見せびらかすと、余計な嫉妬や詮索を招く。匹夫罪なし璧を懐いて罪ありだから慎んだほうがいい。
- 才能そのものは罪ではないが、それを守る力がなければ標的にされることもある。匹夫罪なし璧を懐いて罪ありという言葉が思い浮かぶ。
類義語
- 懐璧其罪
- 懐璧の罪
- 出る杭は打たれる
- 身に過ぎた宝は災いのもと