利に非ずんば動かず
読み方
り に あらずんば うごかず意味
利益や得になる見込みがなければ行動しない、という意味。人や組織が、義理・感情・理想よりも実利や損得を重視して判断するさまをいう。冷静な合理主義としても、打算的で薄情な態度としても使われる。由来
中国の兵法書『孫子』火攻篇の「非利不動、非得不用、非危不戦」に由来する故事成語。『孫子』は春秋時代末期、紀元前5世紀ごろ成立とされる。日本では漢文訓読により「利に非ざれば動かず」「利に非ずんば動かず」と読まれ、ことわざ的に用いられるようになった。備考
やや硬い漢文訓読調の表現。ビジネスや交渉の文脈で使いやすいが、人に対して用いると「打算的」と批判的に響くことが多い。例文
- 彼は利に非ずんば動かずで、報酬がはっきりしない仕事には一切手を出さない。
- この会社は利に非ずんば動かずという方針だから、社会貢献だけを理由に投資することはない。
- 友人の頼みでも、彼女は利に非ずんば動かずで、自分に得がないと判断すると動かなかった。
- 交渉相手は利に非ずんば動かずだから、相手にとっての利益を具体的に示す必要がある。
- 利に非ずんば動かずという態度は合理的だが、時には人の信頼を失うこともある。
類義語
- 利に非ざれば動かず
- 利なくして動かず
- 非利不動
- 損得勘定で動く
- 現金なもの
対義語
- 損得抜きで動く
- 義を見てせざるは勇無きなり
- 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ