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切る手遅かれ縫う手早かれ

読み方

きる て おそかれ ぬう て はやかれ

意味

物を切るように、やり直しのききにくい最初の判断や大事な段取りは、急がず慎重に行い、いったん方針が決まってからの実行や仕上げは手早く進めよ、という教え。慎重さと迅速さを場面に応じて使い分けるべきだという意味。

由来

衣服や布の仕立てにおいて、裁断は一度切ると元に戻せないため慎重に行い、縫う作業は手早く進めるのがよいとされた職人・裁縫の心得に由来する。成立年は不明。古くからの生活訓として伝わり、江戸時代以降の裁縫文化の中で広まったと考えられるが、確かな初出は未詳。

備考

裁縫に由来する古風な表現。日常会話より文章や教訓として使われる。単に「遅くせよ、早くせよ」ではなく、不可逆な判断は慎重に、実行は迅速にという対比を表す。

例文

  • 新規事業の契約条件を決める段階では、切る手遅かれ縫う手早かれで、時間をかけて確認したほうがよい。
  • 布を裁つ前に母は何度も寸法を測り、「切る手遅かれ縫う手早かれだよ」と教えてくれた。
  • 家を建てるなら、土地選びや設計は切る手遅かれ縫う手早かれの精神で慎重に進めるべきだ。
  • 企画の方向性を決めるまではじっくり議論し、決まったら一気に動く。まさに切る手遅かれ縫う手早かれだ。
  • 重要なメールを送る前には文面をよく見直し、送った後の対応は素早くするのが、切る手遅かれ縫う手早かれというものだ。

類義語

  • 急いては事を仕損じる
  • 急がば回れ
  • 石橋を叩いて渡る
  • 念には念を入れよ
  • 始めが大事
  • 段取り八分仕事二分

対義語

  • 善は急げ
  • 思い立ったが吉日
  • 拙速は巧遅に勝る
  • 先んずれば人を制す
  • 下手の考え休むに似たり

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