兎死すれば狐これを悲しむ
読み方
うさぎ しすれば きつね これを かなしむ意味
同じ立場や境遇にある者が、仲間や同類の不幸・失敗・死を見て、自分にも同じことが起こるかもしれないと感じ、同情して悲しむこと。直接の縁がなくても、似た運命を共有する者同士は互いの災難を身につまされて受け止める、というたとえ。由来
中国の故事成語「兎死狐悲(としこひ)」を和文に開いた表現。兎も狐も猟師に狩られる立場であるため、兎の死を見た狐が自分の運命を重ねて悲しむという発想に基づく。同趣旨の句は元代に編纂された正史『宋史』李全伝(1345年完成)などに見え、日本でことわざとして定着した時期は不詳。備考
文語的で日常会話ではやや珍しい表現。現代では「同病相憐れむ」のほうが一般的。同じ境遇の者が不幸を共有感をもって悲しむ文脈で使う。例文
- 同業他社が不況で倒産したと聞き、兎死すれば狐これを悲しむで、私たちも他人事ではないと思った。
- 長年競い合ったライバル会社の廃業に、社長は兎死すれば狐これを悲しむ思いで沈んでいた。
- 隣町の商店街が衰退したニュースに、兎死すれば狐これを悲しむとばかりに、店主たちは危機感を強めた。
- 同じ研究分野の教授が予算削減で研究室を閉じたと聞き、兎死すれば狐これを悲しむ気持ちになった。
- 彼の処分を見て、同じ立場の社員たちは兎死すれば狐これを悲しむように口をつぐんだ。
類義語
- 同病相憐れむ
- 兎死狐悲
- 狐死して兎泣く
- 物その類を傷む
対義語
- 対岸の火事
- 人の不幸は蜜の味
- 幸災楽禍
- 我関せず