先祖に似ぬ子なし
読み方
せんぞに にぬ こ なし意味
子孫は容貌・性格・才能・癖などのどこかが、必ず親や祖先に似るものだということ。血筋や家風の影響は思いのほか現れる、という経験則を表す。良い意味にも悪い意味にも使われる。由来
「似ぬ」は文語の打消し連体形で「似ない」、「なし」は「ない」の意。血縁や家系によって姿・気質が受け継がれるという生活上の観察から生まれた。正確な初出年は不明だが、近世(江戸時代、17〜19世紀ごろ)には同趣旨の「親に似ぬ子なし」などの諺群とともに広まっていたと考えられる。備考
血筋を強調する表現なので、現代では決めつけや差別的な響きにならないよう注意。家族内の似た点を軽く言う場面で使いやすい。例文
- 祖父と同じ頑固さを見て、母は「先祖に似ぬ子なしだね」と笑った。
- 古い写真を並べると、孫の目元が曾祖母そっくりで、先祖に似ぬ子なしと感じる。
- 彼の商才は曽祖父譲りらしく、先祖に似ぬ子なしとはよく言ったものだ。
- 怖いもの知らずの性格まで家系に似ていて、まさに先祖に似ぬ子なしだ。
- 娘が昔の家業に興味を持ち始めたとき、父は先祖に似ぬ子なしだと感慨深げだった。
類義語
- 親に似ぬ子なし
- 親に似ぬ子は鬼子
- 蛙の子は蛙
- 血は争えない
- 瓜の蔓に茄子はならぬ
対義語
- 鳶が鷹を生む
- 氏より育ち