先の雁より後の鴨
読み方
さき の かり より あと の かも意味
先に現れたよさそうなものを逃して悔やむより、後からでも実際に得られる確実なものを大事にしたほうがよいということ。過ぎた好機や理想にこだわらず、次の機会や目の前の実利を生かせ、という戒め。由来
鳥猟の情景に由来するたとえ。前を飛び去って射落とせなかった雁を惜しむより、後から来て捕らえられる鴨を狙うほうが実利になる、という考えから生まれた。成立年・初出は不詳だが、狩猟が生活に身近だった時代の口承的な俚諺として伝わったものと考えられる。備考
古風で日常会話ではやや珍しい表現。「鴨」は獲物の比喩で、俗にいう「だましやすい相手」という意味の「カモ」とは別。例文
- 大口の商談を逃したのは痛いが、先の雁より後の鴨だ。今来ている小さな案件を確実に取ろう。
- 第一志望には届かなかったけれど、先の雁より後の鴨で、合格した学校で力を伸ばせばいい。
- 昔の投資話を悔やんでも仕方がない。先の雁より後の鴨と思って、今ある堅実な機会を調べよう。
- 限定品を買い損ねた彼女は、先の雁より後の鴨だと気持ちを切り替え、別の良品を探した。
- 前の企画が流れた後、部長は先の雁より後の鴨と言って、新しく届いた提案を丁寧に育てた。
類義語
- 明日の百より今日の五十
- 明日の錦より今日の襤褸
- 獲らぬ狸の皮算用をするな
- 確実なものを取る
対義語
- 逃がした魚は大きい
- 先んずれば人を制す
- 早い者勝ち