他人の飯を食う
読み方
たにん の めし を くう意味
親元や慣れた環境を離れ、他人の家・職場・社会の中で暮らしたり働いたりして、苦労や気遣いを経験すること。世間の厳しさ、礼儀、人との距離感などを身につけるという意味で使われる。由来
文字どおりには「自分の家ではなく、他人の家で食事をする」こと。昔、若者が親元を離れて奉公・丁稚奉公・住み込み修業に出ると、雇い主や他家の規律の中で食事をしながら働いた。その経験が自立や世間修業を表す言い方になったとされる。成立の正確な年は不詳だが、江戸時代の奉公文化を背景に広まった表現と考えられる。備考
「飯」はややくだけた語。単に外食する意味ではなく、親元を離れて苦労や社会経験を積むことをいう。年長者が若者に対して使うことが多い。例文
- 息子には一度、他人の飯を食わせて、世間の厳しさを知ってほしい。
- 彼は高校卒業後すぐに上京し、住み込みで働きながら他人の飯を食って成長した。
- いつまでも実家にいるより、他人の飯を食う経験も大切だ。
- 留学して初めて他人の飯を食い、自分がどれほど家族に甘えていたか分かった。
- あの新人は他人の飯を食ってきただけあって、礼儀や気配りがしっかりしている。
類義語
- 世間の飯を食う
- 他家の飯を食う
- 世間に揉まれる
- 修業に出る
- 外の空気を吸う
対義語
- 温室育ち
- 親のすねをかじる
- 箱入り娘
- 箱入り息子