人生字を識るは憂患の始め
読み方
じんせい じを しるは ゆうかんの はじめ意味
人は文字を覚え、学問や知識を身につけることで、世の中の矛盾や善悪、将来への不安まで見えるようになり、かえって悩みや心配が生じるという意味。単に勉強を否定するのではなく、知識には責任や苦悩も伴うことをいう。由来
中国・北宋の文人、蘇軾(蘇東坡、1037〜1101)の七言古詩「石蒼舒酔墨堂」の冒頭句「人生識字憂患始、姓名粗記可以休」に由来する。制作年は確定しないが、北宋時代、11世紀後半の作とされる。日本では漢詩の訓読表現として受け入れられ、故事成語・ことわざとして用いられるようになった。備考
漢詩由来の硬い表現で、日常会話では引用調になる。「識る」は文字を見分け理解する意。学問否定ではなく、知ることの重さを皮肉に述べる。例文
- 社会問題を詳しく知るほど心が重くなるとは、まさに人生字を識るは憂患の始めだ。
- 法律を学んでから、契約書の細かい危険が気になって仕方がない。人生字を識るは憂患の始めというやつだね。
- 研究を進めるほど未解決の課題が増えて見えるので、人生字を識るは憂患の始めだと先生は笑った。
- 子どものころは気楽だったが、大人になって政治や経済を知ると不安も増えた。人生字を識るは憂患の始めである。
- 投資を勉強したらリスクばかり目について決断できなくなった。人生字を識るは憂患の始めとはよく言ったものだ。
類義語
- 知らぬが仏
- 無知は幸福
- 知恵の悲しみ
対義語
- 知は力なり
- 知識は力なり
- 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
- 学問は身を助く