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人情紙より薄し

読み方

にんじょう かみ より うすし

意味

人の情けや思いやりは、紙よりも薄いほど頼りなく、利害や状況によってすぐに変わってしまうものだということ。世間の冷たさや、人間関係の薄情さを嘆いたり皮肉ったりするときに用いる。

由来

正確な初出・成立年代は未詳。「人情」を「紙の薄さ」にたとえ、人の情けの頼りなさを表した俗諺として近世以降に広まったと考えられる。江戸時代には義理・人情を主題とする文学や芝居が盛んで、そうした世間観の中で用いられた表現とされるが、特定の故事に由来するものではない。

備考

やや古風で文語的な言い方。現代では「人情は紙より薄い」の形でも使われる。人間不信や世間の冷淡さを強く表すため、日常会話ではやや硬く皮肉っぽい。

例文

  • 困っているときに誰一人手を差し伸べてくれず、人情紙より薄しとはこのことだと思った。
  • 会社が傾いた途端、親しかった取引先まで離れていくとは、人情紙より薄しだ。
  • 金があるときだけ人が集まるのを見ると、人情紙より薄しという言葉が身にしみる。
  • 彼は友人を信じていたが、裏切られてからは人情紙より薄しと口にするようになった。
  • 選挙が終われば支援者への挨拶も忘れるのだから、人情紙より薄しと言われても仕方がない。

類義語

  • 世知辛い世の中
  • 人の心は頼み難い
  • 世間は冷たい
  • 人情は薄い
  • 浮世は義理を欠く

対義語

  • 渡る世間に鬼はない
  • 捨てる神あれば拾う神あり
  • 人情は厚い
  • 情けは人の為ならず

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