人を以て言を廃せず
読み方
ひと を もって げん を はいせず意味
相手の身分・評判・過去の行い・好き嫌いなどを理由に、その人の発言や意見そのものを退けてはいけないという意味。発言の価値は、発言者への評価とは切り離し、内容の是非や道理に基づいて判断すべきだという戒め。由来
中国古典『論語』衛霊公篇の「君子不以言挙人、不以人廃言」に由来する故事成語。孔子の言葉とされ、『論語』は孔子の没後、弟子や後学によって編纂された。成立時期は諸説あるが、おおむね紀元前5世紀〜紀元前3世紀ごろとされる。備考
漢文訓読調の硬い表現で、日常会話より文章・評論・スピーチ向き。「言を以て人を挙げず」と対で用いられることが多い。例文
- 彼とは意見が対立しているが、人を以て言を廃せずで、今回の提案は冷静に検討すべきだ。
- 新人の指摘だからといって無視するのはよくない。人を以て言を廃せずという姿勢が組織には必要だ。
- 過去に失敗した人の発言でも、筋が通っているなら聞くべきだ。まさに人を以て言を廃せずである。
- あの評論家は好きではないが、今回の分析は的確だった。人を以て言を廃せず、内容で評価したい。
- 会議では肩書きや評判に左右されず、人を以て言を廃せずの精神で意見を取り上げることにした。
類義語
- 是々非々
- 公正無私
- 誰が言うかではなく何を言うか
- 言は人をもって廃せず
- 内容本位で判断する
対義語
- 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
- 人身攻撃
- 先入観で判断する
- 好き嫌いで是非を決める