人の苦楽は壁一重
読み方
ひと の くらく は かべひとえ意味
他人の苦しみや楽しみは、すぐ近くにあるように見えても、壁一枚隔てられたように実際には分かりにくいということ。身近な人であっても内情や心中は外から見えず、人それぞれに違った境遇や感情を抱えている、という戒めを表す。由来
由来・初出は未詳で、成立年代も特定されていない。壁一枚を隔てて隣り合って暮らしていても、片方では喜び、片方では苦しみがあるという生活上の観察から生まれたたとえと考えられる。長屋や町家など、壁で仕切られた住環境を背景に連想させる表現だが、具体的な時代は不明。備考
やや古風で日常会話での使用頻度は高くない。「人」は主に「他人」の意。相手の内情を見た目だけで判断しない戒めとして使う。例文
- 人の苦楽は壁一重というから、隣の家が静かでも本当に平穏とは限らない。
- 派手に見える彼女にも、人には言えない苦労があるはずだ。人の苦楽は壁一重だよ。
- 職場で隣の席にいても、相手の悩みまでは見えない。まさに人の苦楽は壁一重だ。
- SNSの写真だけで幸せそうだと決めつけるのは危ない。人の苦楽は壁一重なのだから。
- 一方の病室では退院を祝い、隣では家族が涙を流していた。人の苦楽は壁一重だと感じた。
類義語
- 他人の痛みは三年でも辛抱できる
- 人の痛いのは三年でも辛抱する
- 人の心は知れぬ
対義語
- 苦楽を共にする
- 同病相憐れむ
- 我が身をつねって人の痛さを知れ