人の短を言うことなかれ己の長を説くことなかれ
読み方
ひと の たん を いう こと なかれ おのれ の ちょう を とく こと なかれ意味
他人の欠点や短所をむやみに口にして非難してはいけないし、自分の長所や功績を得意げに語って自慢してもいけない、という戒め。人をおとしめず、己を誇らず、慎み深くあれという教訓。由来
中国後漢の文人・崔瑗(さいえん、字は子玉)の「座右銘」にある「無道人之短、無説己之長」に由来する漢文訓読調のことば。成立は後漢時代、2世紀前半ごろ(崔瑗の生没年は78〜143年)とされる。日本では漢籍の素養を通じて、処世上の戒めとして用いられるようになった。備考
「ことなかれ」は古風な禁止表現で「〜してはいけない」の意。漢文訓読調で格調が高く、日常会話より訓戒・スピーチ・文章で使われやすい。例文
- 会議で同僚のミスばかり責め、自分の成果を誇るのは見苦しい。人の短を言うことなかれ己の長を説くことなかれだ。
- 部下を叱る前に、人の短を言うことなかれ己の長を説くことなかれを思い出し、責めるより改善点を一緒に考えることにした。
- SNSで他人を批判し、自分の正しさを誇示したくなったときこそ、人の短を言うことなかれ己の長を説くことなかれを心に留めたい。
- 祖父は兄弟げんかのたびに、『人の短を言うことなかれ己の長を説くことなかれ。まず自分の言動を振り返りなさい』と諭してくれた。
- 面接で前職の悪口や自慢話が続くと印象が悪い。人の短を言うことなかれ己の長を説くことなかれで、謙虚に事実を述べるべきだ。
類義語
- 人の振り見て我が振り直せ
- 能ある鷹は爪を隠す
- 実るほど頭を垂れる稲穂かな
- 口は災いの元
- 沈黙は金
対義語
- 自画自賛
- 手前味噌
- 誹謗中傷
- 悪口雑言
- 人を貶して己を上げる