人の心は面の如し
読み方
ひとの こころは おもての ごとし意味
人の顔が一人ひとり違うように、考え方・感じ方・性格・好みも人によってそれぞれ異なるという意味。他人も自分と同じように思うはずだと決めつけず、相手ごとの心情や価値観の違いを理解すべきだという戒めとして使われる。由来
中国の古典『春秋左氏伝(左伝)』襄公三十一年(前542年の記事)に見える「人心之不同、如其面焉(人の心の同じからざるは、その面のごとし)」に由来するとされる。『左伝』の成立は戦国時代、紀元前4世紀頃とされ、日本では漢籍訓読を通じて受け入れられた。備考
やや文語的で改まった表現。日常会話では「十人十色」「人それぞれ」の方が一般的。人の心の多様性をいう語で、単に「本心が読めない」という意味ではない。例文
- 同じ話を聞いても受け取り方がまったく違うのだから、人の心は面の如しだ。
- 会議で意見が割れたが、人の心は面の如しというように、考えが違うのは当然だ。
- 親しい友人でも感じ方まで同じとは限らない。人の心は面の如しと思って接したい。
- 部下のやる気の出し方は一律ではない。人の心は面の如しで、一人ひとりに合う声かけが必要だ。
- 兄弟なのに価値観が正反対で驚いたが、まさに人の心は面の如しである。
類義語
- 十人十色
- 人それぞれ
- 三者三様
- 千差万別
- 蓼食う虫も好き好き
対義語
- 一心同体
- 異体同心