人に高下なし心に高下あり
読み方
ひと に こうげ なし こころ に こうげ あり意味
人間そのものに、生まれ・身分・貧富などによる本質的な上下や優劣はないが、心の持ち方、人格、志、思いやりの有無には高低・優劣が現れるという教え。外面的な立場で人を見下さず、心根で人の価値を考えるべきだという意味。由来
「高下」は漢語で、高い・低いから転じて優劣・貴賤を表す語。人間の本質的平等と、心がけ・人格による差を説く教訓句として生まれた。特定の作者や初出は未詳だが、近世、少なくとも江戸時代(17〜19世紀)以降の教訓的な俚諺・ことわざとして伝わったとされる。備考
やや古風で道徳的・説教的な響きがある。「高下」は「こうげ」と読む。身分差別を肯定する語ではなく、心根や人格を重んじる教訓として使う。例文
- 家柄だけで人を判断してはいけない。人に高下なし心に高下ありというように、大切なのはその人の心だ。
- 新入社員にも社長にも同じ敬意を払う祖父は、人に高下なし心に高下ありを信条にしている。
- 貧しい友人を見下した生徒に、先生は「人に高下なし心に高下あり」と静かに諭した。
- どんな立派な肩書きがあっても、人を思いやれなければ、人に高下なし心に高下ありという言葉を思い出すべきだ。
- 被災地で黙々と手助けする人たちの姿を見て、人に高下なし心に高下ありの意味を実感した。
類義語
- 人は心が第一
- 氏より育ち
- 天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず
- 人は見かけによらぬもの
対義語
- 氏素性は争われぬ
- 蛙の子は蛙
- 血は争えない
- 門地が物を言う