乞食にも門出
読み方
こじき にも かどで意味
どんなに貧しく、世間から低く見られる人にも、旅立ちや新生活の始まりという大切な節目はあるという意味。境遇にかかわらず門出は尊重され、祝われるべきだ、また粗末な出発でも本人にとっては大事な一歩だというたとえ。由来
「乞食」は施しを受けて暮らす人、「門出」は家を出て旅立つこと、また新しい生活を始めること。身分や貧富の差が強かった時代に、最も貧しい者にも人生の節目はあるという対比から生まれた俗諺。正確な初出年は不明だが、近世、特に江戸時代ごろには広まっていたと考えられる。備考
「乞食」は現代では差別的・侮蔑的に受け取られやすい語。ことわざとして引用する場合を除き、日常会話や公的場面での使用は避けるのが無難。例文
- 資金はほとんどないが、彼が店を始めるなら、乞食にも門出と思って皆で応援しよう。
- 古いかばん一つで上京する息子に、父は「乞食にも門出だ」と言って少しの餞別を渡した。
- 無名の小さな劇団の初公演でも、乞食にも門出というように、温かく見守りたい。
- 豪華な式はできなくても、二人の結婚は大切な出発だ。まさに乞食にも門出である。
- 失敗続きだった彼女が再出発すると聞き、友人たちは乞食にも門出と花を贈った。
類義語
- 貧乏人にも正月
- 乞食にも正月
- 貧者にも春