下衆と鷹とは餌で使え
読み方
げす と たか とは え で つかえ意味
昔の言い方で「卑しい者」を動かすには、道理や情に訴えるよりも目先の利益・報酬を与えるのがよい、という意。鷹が餌につられて働くように、利で動く相手には利を示して従わせよという、現実的で皮肉な教え。由来
「下衆」は身分・品性が低い者を指す古語的な蔑称。鷹匠が鷹を餌で慣らし、狩りに使い、呼び戻した鷹狩の技法に、人も利で動くという見方を重ねたもの。成立年・初出は不詳だが、鷹狩が武家社会に定着した中世以降、近世(江戸時代、17~19世紀)には世話ことばとして広まったと考えられる。備考
「下衆」は強い蔑称で、身分差別的な響きがある。現代では人に直接向けて使うのは不適切で、古いことわざとして引用・批評する場面が中心。例文
- 「下衆と鷹とは餌で使え」というが、臨時ボーナスを出したら現場の士気が一気に上がった。
- あの業者は口約束では動かないので、下衆と鷹とは餌で使えとばかりに成功報酬を提示した。
- 祖父は人を雇う時によく「下衆と鷹とは餌で使え」と言ったが、今聞くとかなり露骨な言い方だ。
- 部下を「下衆と鷹とは餌で使え」式に扱えば、短期的には動いても信頼は失う。
- 交渉では正論だけでなく相手の利も示すべきだ、という意味で彼は「下衆と鷹とは餌で使え」を引き合いに出した。
類義語
- 下衆と鷹は餌で使え
- 餌で釣る
- 利をもって誘う
- 飴で釣る
- 鼻先に人参をぶら下げる
対義語
- 武士は食わねど高楊枝
- 士は己を知る者のために死す
- 義は利に勝る