一家に二主なし
読み方
いっか に にしゅ なし意味
一つの家や組織には、同時に二人の主人・指導者がいると統制が乱れるので、最終的な権限を持つ者は一人であるべきだということ。転じて、責任者や意思決定者が二人いる状態は混乱を招くという戒め。由来
中国古典『礼記』坊記に見える「天無二日、土無二王、家無二主、尊無二上」に由来するとされる。「家には二人の主人はいない」という意で、君臣・上下の秩序を説く儒教的発想に基づく。『礼記』は前漢時代、紀元前1世紀ごろに編纂されたとされるが、日本語のことわざとしての初出年は不明。備考
家父長制を背景にした表現なので、家庭内で使うと古風・権威的に響くことがある。現代では組織運営や責任者一本化の比喩として使うのが無難。例文
- 兄弟で別々の方針を出すから店の従業員が迷っている。一家に二主なしで、最終判断者を決めよう。
- プロジェクトに責任者を二人置いたせいで指示が食い違った。一家に二主なしという通りだ。
- 新しい部長と前任者が同時に現場へ口を出して、社員が混乱している。一家に二主なしだね。
- チームの方針は監督に一任した。一家に二主なしで、選手も動きやすくなった。
- 夫婦で意見は出し合うが、店の仕入れの決定権は母にまとめている。一家に二主なしというわけだ。
類義語
- 一国に二君なし
- 両雄並び立たず
- 天に二日なし
- 船頭多くして船山に上る
対義語
- 三人寄れば文殊の知恵
- 衆知を集める