一子出家すれば九族天に生まる
読み方
いっし しゅっけすれば くぞく てんに うまる意味
家族・一族の中から一人でも出家して仏道に入れば、その修行や信心の功徳が本人だけでなく祖先・親族にも及び、彼らも天上界に生まれるほど救われるという意味。転じて、一人の善行や信仰が周囲にもよい影響を及ぼすことをいう。由来
中国仏教の「一子出家、九族生天(九族天に生ず)」のような表現が源流とされる。「九族」は古代中国の親族範囲を表す語で、広く一族全体を指す。日本での初出年は未詳だが、仏教の説教・説話を通じて中世(平安末〜鎌倉期以後)に広まり、近世のことわざ集にも見える。備考
仏教的な来世観にもとづく古風なことわざ。日常会話ではまれで、文学・寺院史・説話の解説で見かける。「九族」は厳密な人数より「一族全体」の意で用いられる。例文
- 寺の由来を聞くと、村では昔から「一子出家すれば九族天に生まる」と信じ、次男を僧にする家もあったという。
- 母は兄の得度を喜び、「一子出家すれば九族天に生まる」と祖父母の供養にもなると話した。
- この物語では、主人公の出家が一家の救いとして描かれ、「一子出家すれば九族天に生まる」という思想が背景にある。
- 彼は家族の反対を受けながらも、「一子出家すれば九族天に生まる」と説く師の言葉に心を動かされた。
- 現代ではそのまま信じる人は少ないが、功徳が一族に及ぶという説明に「一子出家すれば九族天に生まる」を引いた。
類義語
- 一子出家すれば七世の父母天に生ず
- 一子出家すれば九族天に生ず
- 一子出家すれば七祖昇天す
- 一人得道すれば鶏犬天に昇る