一匹の馬に二つの鞍は置かれぬ
読み方
いっぴき の うま に ふたつ の くら は おかれぬ意味
一匹の馬に二つの鞍を同時に置けないように、一人が二人の主人・上司に同時に仕えることはできない、また一つの組織や仕事に二つの主導権は並び立たない、というたとえ。由来
馬一頭に鞍を二つ置くことはできないという乗馬の実際をたとえにしたもの。成立年・初出は不詳。近世(江戸時代)以降のことわざ・格言類に類形が見られ、同義の「一馬に二鞍を置かず」や、聖書の「二人の主人に仕えることはできない」とも通じる。備考
現代ではやや古風。主に指揮系統や権限の衝突に使う。君主・夫婦関係に絡む古い用法は価値観が古いため注意。例文
- 新社長と会長が別々の指示を出すので、社員は「一匹の馬に二つの鞍は置かれぬ」と困り果てている。
- 本社と親会社の両方から命令されても、一匹の馬に二つの鞍は置かれぬのだから、指揮系統を一本化すべきだ。
- 共同代表制にした途端に方針が割れた。やはり一匹の馬に二つの鞍は置かれぬということだ。
- 二つの派閥の顔色をうかがっていては決断できない。一匹の馬に二つの鞍は置かれぬのだ。
- 同じプロジェクトに二人のリーダーが命令を出すのは、まさに一匹の馬に二つの鞍は置かれぬで、現場を混乱させるだけだ。
類義語
- 一馬に二鞍を置かず
- 忠臣は二君に仕えず
- 一国に二君なし
- 両雄並び立たず
- 船頭多くして船山に上る
対義語
- 二足の草鞋を履く
- 掛け持ちする