よく泳ぐ者は溺る
読み方
よく およぐ もの は おぼる意味
泳ぎの達者な者ほど、自分の力を過信したり油断したりして、かえって溺れることがあるという意味。転じて、得意なことや専門分野でこそ慢心が生じやすく、失敗や災難を招きやすいという戒め。由来
中国・前漢時代の思想書『淮南子』原道訓にある「善游者溺、善騎者堕(善く泳ぐ者は溺れ、善く騎る者は堕つ)」に由来する。『淮南子』は劉安らが編み、紀元前2世紀、前139年頃に成立したとされる。日本では漢籍訓読を通じて「善く泳ぐ者は溺る」という形で受け入れられた。備考
「溺る」は文語的で硬い表現。「よく」は「善く」「能く」とも書く。日常では「河童の川流れ」のほうが親しまれる。例文
- 泳ぎに自信があるからといって増水した川に入るのは危険だ。よく泳ぐ者は溺るというだろう。
- 彼はベテラン運転手だったが、慣れから確認を怠って事故を起こした。まさによく泳ぐ者は溺るだ。
- 投資で何度も成功していた彼ほど、過信して大損をした。よく泳ぐ者は溺るという教訓そのものだ。
- プロの料理人でも、慣れた包丁の扱いでけがをすることがある。よく泳ぐ者は溺ると心得たい。
- 得意な作業ほど手順を省きがちだが、よく泳ぐ者は溺る。最後まで確認を怠ってはいけない。
類義語
- 河童の川流れ
- 猿も木から落ちる
- 弘法にも筆の誤り
- 上手の手から水が漏る
- 泳ぎ上手は川で死ぬ
- 川立ちは川で果てる
対義語
- 芸は身を助ける
- 石橋を叩いて渡る