お多福にえくぼ
読み方
おたふく に えくぼ意味
器量がよいとはいえない人や欠点のあるものにも、どこか愛嬌や取り柄があるというたとえ。特に、醜いとされる顔でも、えくぼがあればかわいらしく見えるという意味から、短所の中に美点を見いだす時に使う。由来
成立年は不詳。お多福は、丸い顔・低い鼻・ふくよかな頬を特徴とする「お多福面」に由来し、江戸時代の町人文化で福相・愛嬌のある女性像として親しまれた。そこに、かわいらしさの象徴である「えくぼ」を取り合わせ、器量の悪さや欠点の中にも愛嬌があることを表す俗諺になったと考えられる。備考
「お多福」は女性の容貌を評する語として使うと失礼になりやすい。現代では古風で、人物に直接使うより物事の短所を愛嬌として述べる文脈が無難。例文
- 彼の不器用な話し方も、慣れてくるとお多福にえくぼで、かえって親しみが湧いてくる。
- 古い喫茶店の少し歪んだ看板も、常連にとってはお多福にえくぼで、店の味わいの一つだ。
- 欠点ばかり目につく企画だと思ったが、お多福にえくぼで、よく見ると独自の面白さがある。
- あの子は整った顔立ちではないかもしれないが、笑うと本当に愛嬌があって、まさにお多福にえくぼだ。
- 中古車の小さな傷も、父にはお多福にえくぼで、長く乗ってきた思い出の印になっている。
類義語
- あばたもえくぼ
- 鬼も十八番茶も出花
- 蓼食う虫も好き好き
対義語
- 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
- 玉に瑕