鶴九皐に鳴き声天に聞こゆ
読み方
つる きゅうこう に なき こえ てん に きこゆ意味
すぐれた才能や高い徳をもつ人は、たとえ人里離れた所や低い地位に隠れていても、自然に世に知られ、名声が広く伝わるというたとえ。真に価値のあるものは隠しきれない、という意味で用いられる。由来
中国最古の詩集『詩経』小雅・鶴鳴篇の句「鶴鳴于九皐、声聞于天」に由来する。成立は西周末から春秋時代頃、紀元前11〜前6世紀頃とされる。「九皐」は奥深い沢・谷の意で、そこに鳴く鶴の声が天まで届く情景から、隠れた賢者の名声をたとえた。備考
漢籍由来の硬い表現で、日常会話ではまれ。文章語・スピーチ・評論などで、隠れた才能や徳が世に知られることを格調高く述べる際に使う。例文
- 地方の小さな研究室で続けた彼女の成果が世界的に評価された。まさに鶴九皐に鳴き声天に聞こゆだ。
- 無名の職人だった父の技は、口コミで海外にまで広まった。鶴九皐に鳴き声天に聞こゆというものだ。
- 彼は宣伝を嫌っていたが、その誠実な仕事ぶりは取引先に知れ渡り、鶴九皐に鳴き声天に聞こゆとなった。
- 山奥で黙々と創作していた画家が大きな賞を受けたと聞き、鶴九皐に鳴き声天に聞こゆを思い出した。
- 本当に力のある人は自分から売り込まなくても認められる。鶴九皐に鳴き声天に聞こゆとはこのことだ。
類義語
- 嚢中の錐
- 錐は嚢中に処るも末ついに見わる
- 麝香は臍の香に匂う
- 徳は孤ならず
- 隠れたるより見るはなし
対義語
- 宝の持ち腐れ
- 人知れず朽ちる
- 埋もれ木に花咲かず