鳥は食わねば飛ばれぬ
読み方:とり は くわねば とばれぬ
意味
鳥でさえ食べ物を取らなければ飛ぶ力が出ないように、人も食事や生活の糧なしには働いたり活動したりできない、というたとえ。何かを成し遂げるには、まず生きるための最低限の食物・生活条件が必要だという意。
由来
正確な初出や成立時期は不明で、特定の古典作品を典拠とすることわざではない。鳥が飛ぶためにも餌が必要であるという身近な観察を、人が働き生きるためには食べ物や生活の基盤が必要だという教訓にした、日本の民間のことわざと考えられる。
備考
「飛ばれぬ」は古い言い方で、「飛べない」という意味。鳥への命令や禁止を表す表現ではない。食事・賃金・休息など、活動を支える最低限の条件の必要性をいう。
別表記
- 鳥は食わねば飛べぬ
誤用・混同注意
- 「飛ばれぬ」を『鳥を飛ばしてはいけない』という禁止・受け身の意味に取るのは誤りで、ここでは『鳥自身が飛ぶことができない』という意味。
- 実際の鳥の飼育だけについて述べた文と解するのは不十分で、人間が働いたり活動したりするには生活の糧が必要だというたとえである。
例文
- 従業員に十分な休憩も食事も与えずに働かせるのは無理だ。鳥は食わねば飛ばれぬという。
- 朝食を抜いて一日中働こうとしても集中できない。鳥は食わねば飛ばれぬ、まず何か食べなさい。
- 理想を語ることも大切だが、生活費がなければ活動を続けられない。まさに鳥は食わねば飛ばれぬということだ。
分類
類義語
- 腹が減っては戦はできぬ
- 衣食足りて礼節を知る
対義語
対比・対照ことわざ
- 腹が減っては戦はできぬ
- 武士は食わねど高楊枝