魚と熊掌とは兼ねて得べからず
読み方:うお と ゆうしょう と は かねて う べからず
意味
魚と熊の手のひら(熊掌)は、どちらも貴重で欲しいものであるが、同時に得ることはできないという意。二つの望ましいものが両立しないときは、どちらか一方を選び、他方をあきらめなければならないことをいう。
由来
中国の儒学書『孟子』の「告子上」にある言葉。戦国時代(紀元前4世紀ごろ)の孟子の思想に由来する。原文では、魚と熊掌のどちらか一方しか選べないなら熊掌を選ぶように、生と義を両方得られない場合には、生を捨てて義を取るべきだと説いている。
備考
熊掌は熊の手のひらで、中国では珍味とされた。現代では日常会話よりも文章・演説などで用いられる硬い表現である。本来は「生より義を選ぶ」という道徳的な文脈をもつ。
例文
- 予算が限られている以上、高性能と大幅な値下げは、魚と熊掌とは兼ねて得べからずということだ。
- 納期を最優先にしながら細部まで完璧な品質を求めるのは、魚と熊掌とは兼ねて得べからずというものだ。
- 彼女は安定した職を選ぶか、海外で夢に挑戦するかで悩んだが、魚と熊掌とは兼ねて得べからずと考えて挑戦の道を選んだ。
分類
類義語
- 二者択一
- あちらを立てればこちらが立たぬ
- 二兎を追う者は一兎をも得ず