鬼に衣
読み方
おに に ころも意味
心の中は鬼のように冷酷・残忍なのに、外見や態度だけは善良そう、殊勝そうに装っていることのたとえ。うわべの穏やかさや立派さにだまされてはいけない、という警戒を含んで使われる。由来
成立年は不詳。日本で鬼が悪心・残忍さの象徴とされ、「衣(ころも)」が僧衣やきちんとした装いを表すことから、鬼に衣を着せても本性は変わらないという比喩として生まれたと考えられる。少なくとも近世、江戸時代頃には類似の表現がことわざとして流布していたとされる。備考
現代の日常会話ではやや古風で使用頻度は低い表現。人を強く非難する言い方なので、直接相手に使うとかなり失礼になる。例文
- 彼は寄付を熱心に宣伝しているが、裏では従業員を使い捨てにしており、まさに鬼に衣だ。
- あの人の丁寧な言葉遣いだけを見て信用してはいけない。昔から鬼に衣というではないか。
- 優しい先生のふりをして生徒を支配しようとする姿は、鬼に衣そのものだった。
- 新しい上司は笑顔で近づいてくるが、失敗した部下を容赦なく切り捨てるので、皆は鬼に衣だと陰で言っている。
- 慈善家を名乗りながら弱者から金を巻き上げていたとは、鬼に衣とはこのことだ。
類義語
- 羊の皮をかぶった狼
- 外面如菩薩内心如夜叉
- 猫をかぶる
- 善人面をする
- 衣の下の鎧
対義語
- 竹を割ったよう
- 正直の頭に神宿る