飢えたる犬は棒を恐れず
読み方
うえたる いぬ は ぼう を おそれず意味
ひどく飢えた犬は、打たれる棒を見ても食べ物を求めて近づくことから、追いつめられたり切実に困ったりしている者は、危険や罰を恐れずに行動するというたとえ。窮状にある人の大胆さ、時には無謀さをいう。由来
空腹の犬が、追い払うための棒を恐れず餌に近づく様子に基づくたとえ。成立時期・初出の年は未詳だが、犬を身近な動物として用いた民間の諺で、少なくとも近世以降の日本で用いられてきた表現と考えられる。備考
やや古風で硬い言い方。人を犬にたとえるため、相手に直接使うと失礼になりやすい。評論・説明文では「追い詰められた者は危険を顧みない」の意味で用いる。例文
- 資金繰りに詰まった彼は、危険な取引にまで手を出した。まさに飢えたる犬は棒を恐れずだ。
- 生活がかかっている応募者たちは、厳しい条件の仕事にも次々と名乗りを上げた。飢えたる犬は棒を恐れずというものだ。
- 追い詰められた相手を甘く見るな。飢えたる犬は棒を恐れずで、思わぬ反撃に出るかもしれない。
- 会社が倒産寸前になると、社長は評判の悪い投資家にも頭を下げた。飢えたる犬は棒を恐れずである。
- 彼は罰を覚悟で倉庫の食料を持ち出した。飢えたる犬は棒を恐れずとはいえ、事情をよく聞く必要がある。
類義語
- 窮鼠猫を噛む
- 背に腹はかえられぬ
- 貧すれば鈍する
- 飢えては食を択ばず
対義語
- 君子危うきに近寄らず
- 触らぬ神に祟りなし
- 転ばぬ先の杖
- 羹に懲りて膾を吹く