雪隠で饅頭
読み方:せっちん で まんじゅう
意味
どんなによい物や行為でも、それにふさわしくない場所で行えば、価値や品位が損なわれるというたとえ。便所のような不潔な場所で饅頭を食べれば、せっかくの饅頭もおいしく感じられないことに由来し、時と場所をわきまえる大切さをいう。
由来
「雪隠」は便所の古称である。不潔で不似合いな場所で饅頭を食べるという取り合わせから、よい物でも場所を誤れば台なしになるというたとえとして生まれた。上方(京都・大阪)系のいろはかるたの「せ」の札に採られており、江戸時代の近世に定着・流行したと考えられる。正確な初出文献・成立年は不明。
備考
雪隠は便所の古い呼び名で、現代の日常会話ではほとんど用いない。上方いろはかるたの「せ」の札として知られる。相手の振る舞いを「場違い」と批判する響きがあるため、使用には配慮が必要。
誤用・混同注意
- 単に「便所で饅頭を食べる」という滑稽な情景を指すだけではない。よい物・よい行為であっても、時や場所を誤れば価値や品位を損なうという意味が中心である。
例文
- 高級な茶菓子でも、会議中に無断で食べるのでは雪隠で饅頭だ。
- 企画そのものは優れているのに、広告を不適切な媒体に出しては雪隠で饅頭になってしまう。
- 格式ある式典で内輪向けの冗談を連発するのは、雪隠で饅頭というものだ。
分類
類義語
- 場違い
- 不釣り合い
- 時と場所をわきまえない
対義語
- 時と場所をわきまえる
- 適材適所