阿弥陀仏より銭仏
読み方:あみだぶつ より ぜにぼとけ
意味
信仰の対象である阿弥陀仏よりも、現実には金銭のほうが人を動かし、生活や世の中で役に立つと考えられがちだ、という意味。理想や信仰よりも、目先の経済的利益・実利が優先される世相を皮肉っていう。
由来
阿弥陀仏という仏教上の信仰対象と、「銭」を仏に見立てた「銭仏」を対比した日本のことわざである。正確な成立年や作者は不明だが、近世、特に江戸時代には俗世で金銭の力を重んじる言い回しとして定着した。上方(京都・大阪)のいろはかるたの「あ」の札としても知られる。
備考
金銭万能の世相を皮肉る、やや辛辣な表現。宗教や信仰を嘲笑する意図で用いると受け取られることもあるため、相手や場面に注意が必要。
誤用・混同注意
- 「銭仏」を実在する仏像の名称だと解するのは誤り。ここでは、金銭を仏のように尊い・頼りになるものとしてたとえた表現である。
- 「金銭を大切にしてはいけない」という戒めではなく、金の力が信仰や理想をしのぐほど重視される現実を皮肉る意味である。
例文
- 生活費の支払いが迫ると、阿弥陀仏より銭仏という現実を痛感する。
- 彼は理念を語るより先に資金集めを始めたので、周囲から阿弥陀仏より銭仏だと言われた。
- 信仰を軽んじる意味ではなく、まず生活を支える金が必要だという文脈で、阿弥陀仏より銭仏ということわざが使われる。
分類
類義語
対義語
- 金より心
- 金より命