門徒物知らず
読み方:もんと ものしらず
意味
ある一つの分野や信仰にばかり偏り、世間一般の事柄をよく知らない人を、やや軽蔑していう言葉。もとは浄土真宗の門徒が信仰に熱心で、世間のことに疎いと見なされたことに由来する。
由来
「門徒」は、特に浄土真宗、ことに本願寺系の信者を指す語である。近世(江戸時代)に、門徒が仏事・信仰に熱心な一方で世間知に乏しいという、外部からの固定的な見方を表して生まれたとされる。厳密な初出年は不明だが、上方いろはかるたの「も」の札として定着した。
備考
浄土真宗の門徒を一括して世間知らずとする偏見を含みうる表現である。現代では特定の宗教者を評する語としては避けるのが望ましく、歴史的・語彙的な説明で用いることが多い。
別表記
- 門徒もの知らず
- 門徒物しらず
補足
- 「門徒」を単に『ある宗派の信者一般』と解するのは不正確で、ここでは主に浄土真宗の信者を指す。
- 浄土真宗の門徒が実際に無知だという事実を述べる語ではなく、外部からの固定観念・揶揄を含む表現である。
例文
- 自分の専門だけを知っていて社会の仕組みに無関心では、門徒物知らずと言われかねない。
- あの人は研究には詳しいが日常生活のことには疎く、昔なら門徒物知らずと評されたかもしれない。
- この表現には偏見が含まれうるので、「門徒物知らず」という言い方を現代で使う際には注意が必要だ。
分類
類義語
- 井の中の蛙大海を知らず
- 一つ覚え
- 専門馬鹿
対義語
- 博学多識
- 物知り
- 世間に通じる