金の無心は親子の縁を切る
読み方:かね の むしん は おやこ の えん を きる
意味
親子ほど近い関係でも、金を貸してほしいと繰り返し頼んだり、返済の見込みがない借金をしたりすれば、信頼が損なわれ、ついには親子の縁を絶つほどの不和になるという戒め。金銭問題は身内の情愛さえ壊しかねないことをいう。
由来
成立した正確な年代や作者、初出文献は不詳である。江戸時代に広まった上方(京都・大阪系)のいろはかるたで、「か」の札に採られたことわざとして知られる。金銭の貸し借りが人間関係を損ないやすいという、庶民生活の経験則を表した表現である。
備考
「無心」は無欲という意味ではなく、人に金銭を求めること、特に借金を申し込むこと。援助を一度頼むだけで必ず関係が壊れるという意味ではなく、金銭問題への戒めとして用いる。
誤用・混同注意
- 「無心」を『無欲・無我の心』の意味に取るのは誤り。ここでは人に金銭を求めること、特に借金を申し込むことをいう。
- 親から子への援助を一度頼んだだけで必ず絶縁する、という断定ではない。金銭問題が信頼を壊しかねないという戒めである。
例文
- 返すあてもないのに息子が何度も母へ借金を申し込み、ついには絶縁された。まさに「金の無心は親子の縁を切る」だ。
- 父は娘に、「困ったときは相談してよいが、安易に金を無心してはならない。金の無心は親子の縁を切るともいう」と諭した。
- 家族間であっても貸す額や返済方法を曖昧にしないほうがよい。金の無心は親子の縁を切るというからだ。
分類
類義語
- 金の切れ目が縁の切れ目
- 金の貸し借りは他人の始まり
対義語
- 血は水よりも濃い
- 親子の縁は切っても切れない
対比・対照ことわざ
- 金の切れ目が縁の切れ目
- 金の貸し借りは他人の始まり