漢字辞典.com

検索
道に遺を拾わず

読み方

みちに いを ひろわず

意味

道に落ちている他人の落とし物を、誰も拾って自分のものにしないということ。人々が正直で盗みがなく、政治や社会の秩序がよく保たれている平和な世の中をたとえる。

由来

中国古典の故事成語「道不拾遺」を訓読した形。出典は『韓非子』外儲説左上などとされ、戦国時代末期から前漢初期(およそ紀元前3世紀ごろ)に成立した文献に、治安がよく道に落ちた物を取る者がいない理想的な統治のさまとして見える。

備考

「遺」は「落とし物・置き忘れた物」の意。日常会話では硬く、歴史・政治・社会道徳を論じる文脈で使われやすい表現。

例文

  • その町では落とした財布がそのまま交番に届くそうで、まさに道に遺を拾わずという雰囲気だ。
  • 名君の治世を語るとき、歴史書はしばしば道に遺を拾わずの世であったと記している。
  • 観光客が忘れたカメラを住民がすぐ届け出た話を聞き、この地域には道に遺を拾わずの精神が残っていると思った。
  • 道に遺を拾わずと言える社会を築くには、厳しい取り締まりだけでなく、人々の倫理観も大切だ。
  • 災害時にも略奪が起きず、互いに助け合う姿は、道に遺を拾わずの言葉を思い起こさせた。

類義語

  • 路に遺を拾わず
  • 路不拾遺
  • 夜戸を閉ざさず
  • 夜戸を閉じず
  • 天下泰平
  • 鼓腹撃壌

対義語

  • 乱世
  • 盗賊横行
  • 治安が悪い世
  • 世も末

このことわざに含まれる漢字