追うた子に教えられて浅瀬を渡る
読み方:おうたこに おしえられて あさせを わたる
意味
自分より未熟だ、自分より立場が下だと思っていた相手から、かえって有益な知識や助言を得ることのたとえ。人を見下さず、誰からでも学ぶ姿勢が大切だという意味を含む。
由来
川を渡る場面で、先を行く子を追っていた者が、その子から浅瀬の場所を教えられるという情景に基づくことわざである。辞書類では、背負っている子に浅瀬を教えられる意の「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」という形も広く用いられる。正確な成立年や特定の典拠は不明だが、近世、少なくとも江戸時代には民間で流布し、上方系いろはかるたの「お」の札として知られる。
備考
「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」がより一般的な形として載る辞書も多い。「追うた子」は、追いかけていた子から浅瀬を教わる意の異形として用いられる。やや古風な表現。
別表記
- 負うた子に教えられて浅瀬を渡る
- 追う子に教えられて浅瀬を渡る
誤用・混同注意
- 年少者から学ぶ場合だけを指すと限定するのは不十分。年齢に限らず、自分が下だと思っていた相手から教えられることをいう。
- 「追うた子」を一律に誤字として扱うこと。「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」がより一般的な形だが、「追うた子」の形も異形として用いられる。
例文
- 経験豊富な部長でも、新人のデジタル技術の知識に助けられた。まさに追うた子に教えられて浅瀬を渡るだ。
- 子どもの素朴な質問から問題点に気づかされるとは、追うた子に教えられて浅瀬を渡る思いだった。
- 取引先の若い担当者の提案が突破口になった。年齢や肩書で判断せず、追うた子に教えられて浅瀬を渡ることもあると心得たい。
分類
類義語
- 他山の石
- 三人寄れば文殊の知恵
- 人を以て鏡と為す