農夫は飢えても種籾を食わず
読み方
のうふ は うえても たねもみ を くわず意味
どれほど苦しくても、将来の生産や再起に必要な元手・資源には手をつけてはならないという教え。種籾を食べてしまえば翌年の収穫がなくなることから、目先の困窮をしのぐために未来の可能性を失ってはいけない、という意味で使われる。由来
米作を中心とする農耕社会の生活経験から生まれた言い回し。飢饉や凶作の年でも、翌年まくための種籾だけは食べずに残す必要があったことに由来する。成立年は不明だが、近世以前からの農村の知恵を背景にしたことわざと考えられる。備考
経営・投資・教育などで、将来の基盤を守る重要性を説く時に使われる。やや硬い表現で、日常会話より教訓的な文章やスピーチ向き。例文
- 会社の資金繰りが厳しくても、研究開発費を全部削るのは危険だ。農夫は飢えても種籾を食わずと言うだろう。
- 受験勉強がつらいからといって、基礎をおろそかにしてはいけない。農夫は飢えても種籾を食わずだ。
- 生活費に困っても、仕事道具だけは売らないと彼は決めていた。農夫は飢えても種籾を食わずという考えからだ。
- 目先の利益を出すために人材育成をやめれば、将来の成長が止まる。農夫は飢えても種籾を食わずである。
- 貯金を使い切りそうになったが、資格取得のための費用だけは残した。農夫は飢えても種籾を食わずと思ったからだ。
類義語
- 種を食えば実りなし
- 虎の子を手放さない
- 転ばぬ先の杖
- 備えあれば憂いなし
- 遠きを慮らざれば必ず近き憂いあり
対義語
- 後先を考えない
- 刹那主義
- 明日の百より今日の五十
- 宵越しの銭は持たぬ