貧乏は思案の外
読み方:びんぼう は しあん の ほか
意味
貧乏をしていると、日々の生活費を得ることに追われ、将来のことや他の事柄を落ち着いて考え、工夫する余裕がなくなるという意味。「思案の外」は、思案する範囲や余地の外にあることをいう。
由来
成立した正確な年や作者は不明である。江戸時代に広まった尾張いろはかるたの「ひ」の札として知られ、生活に困窮する者には思案する暇や心の余裕がない、という庶民の実感を表したことわざとされる。
備考
「貧乏暇なし」とほぼ同じ趣旨である。現在はやや古風な表現で、貧困を個人の努力不足として扱うように響かないよう、使用場面には配慮が必要である。
別表記
- 貧乏は思案のほか
誤用・混同注意
- 「貧乏なら何も考えなくてよい」という意味ではない。生活に追われ、考えたり計画したりする時間的・精神的な余裕がないという意味である。
例文
- 家賃と食費を工面するだけで毎日が終わり、将来の勉強計画まで立てられない。まさに貧乏は思案の外だ。
- 生活費に追われる人へ簡単に長期計画を求める前に、貧乏は思案の外という現実も考える必要がある。
- 店の資金繰りが苦しく、経営改善策をじっくり練る余裕さえない。貧乏は思案の外とはこのことだ。