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貧しくして諂わず、富みて驕らず

読み方:まずしくして へつらわず、 とみて おごらず

意味

貧しい境遇にあっても、他人に取り入って卑屈に振る舞わず、富や地位を得ても、傲慢にならないこと。境遇の良し悪しに左右されず、節度と品位を保つ人のあり方をいう。

由来

中国の古典『論語』の「学而篇」に由来する。春秋時代(紀元前5世紀ごろ)、子貢が「貧而無諂、富而無驕(貧しくてもへつらわず、富んでもおごらない)」ことについて孔子に問うた箇所が原典である。孔子はこれをよいことだとしつつ、さらに「貧而楽、富而好礼」がより優れた境地だと説いた。

備考

「諂う」は人の機嫌を取って気に入られようとすること、「驕る」は自分の富・地位・能力を頼んで傲慢になること。単なる謙遜ではなく、境遇に左右されない人格的な節度を重んじる語である。

別表記

  • 貧しくしてへつらわず、富みて驕らず
  • 貧しくして諂わず、富みておごらず

誤用・混同注意

  • 「諂わず」を、他人に親切にしたり礼儀正しくしたりしないという意味に取るのは誤り。人に取り入って卑屈に振る舞わない、という意味である。
  • 「驕らず」を、富を使わず質素に暮らすことだけだと解するのは不十分。富や地位を得ても傲慢にならないことをいう。

例文

  • 祖父は苦しい暮らしの中でも人にへつらわず、貧しくして諂わず、富みて驕らずを実践した人だった。
  • 事業が成功したからこそ、貧しくして諂わず、富みて驕らずという言葉を忘れずにいたい。
  • 子どもたちには、境遇にかかわらず貧しくして諂わず、富みて驕らずの心を持ってほしい。

分類

類義語

対比・対照ことわざ

このことわざに使われている漢字