蟹の横ばい
読み方
かに の よこばい意味
蟹が横に歩くように、他人から見ると変わっていたり不自然に見えたりしても、本人やその物にとっては自然で理にかなったやり方である、というたとえ。人や物にはそれぞれの性質・立場に合った方法がある、という意味で使う。由来
蟹が体の構造上、横方向に歩くように見えることに基づくたとえ。民間の自然観察から生まれたことわざで、成立時期や初出年は不明。江戸時代には蟹の歩き方を詠んだ俳諧・川柳なども見られ、身近な生き物の特徴を人間社会に移して用いた表現と考えられる。備考
「横這い」とも書く。相手のやり方を尊重する文脈で使うが、言い方によっては「変わっている」と評する響きもあるため、目上には注意。例文
- 彼の資料の作り方は独特だが、結果が出ているのだから、まさに蟹の横ばいだ。
- 都会の会社のやり方をそのまま地方の店に押しつけても合わない。蟹の横ばいで、その土地に合った商売がある。
- 祖父はスマホを使わず手帳で予定を管理しているが、本人にはそのほうが早いらしい。蟹の横ばいというものだ。
- あの研究室にはあの研究室の進め方がある。外から見ると遠回りでも、蟹の横ばいでうまく回っている。
- 新人の発想は型破りに見えたが、彼なりの考えがあった。蟹の横ばいと考えて、まずは任せてみよう。
類義語
- 蓼食う虫も好き好き
- 十人十色
- 人それぞれ
- 所変われば品変わる
- 餅は餅屋
対義語
- 郷に入っては郷に従え
- 右へ倣え
- 長い物には巻かれろ