虎の口へ手を入れる
読み方:とらの くちへ てを いれる
意味
非常に危険なこと、生命や身に大きな危険が及ぶおそれのあることを、あえて行うたとえ。虎の口に手を入れればかみつかれる危険があることになぞらえる。大きな成果を得るために危険を冒す場合にも、単に無謀な危険行為を指す場合にも用いる。
由来
正確な初出や成立年代は不明である。猛獣である虎の口へ手を入れれば、かみつかれて大けがをする危険があるという具体的な情景から生まれた日本語のたとえと考えられる。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と意味が近いが、特定の中国古典を直接の典拠とする表現であることは確認されていない。
備考
「危険を承知で行う」という比喩で、やや文章語的な表現。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」のように成功のための挑戦を強く肯定する語感は必ずしもなく、無謀さを含意することもある。
別表記
- 虎の口に手を入れる
誤用・混同注意
- 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と同じく、必ず成功や利益を得るための積極的な挑戦を意味するとは限らない。危険そのもの、または危険を冒す行為をいう表現である。
例文
- 敵対勢力の本拠地へ単身で交渉に行くのは、まさに虎の口へ手を入れるような仕事だ。
- 十分な準備もなく危険地域へ踏み込むのは、虎の口へ手を入れるに等しい。
- 彼は新市場を開拓するため、虎の口へ手を入れる覚悟で大きな投資を決断した。
類義語
- 虎穴に入らずんば虎子を得ず
- 虎の尾を踏む
- 危ない橋を渡る