茶筅で腹を切る
読み方
ちゃせん で はら を きる意味
柔らかく刃のない茶筅で腹を切ろうとしても不可能であることから、到底できないこと、実現の見込みがないこと、またはやっても効果がない無駄な試みをいうたとえ。由来
茶筅は抹茶を点てる竹製の道具で、刃物のように物を切る力はない。「腹を切る」は切腹を指し、茶筅ではそれができないという滑稽な取り合わせから生まれた表現。成立時期は明確でないが、茶の湯が普及し、切腹の観念も一般に知られていた近世、特に江戸時代ごろには用いられたと考えられる。備考
現代の日常会話ではやや古風。比喩としては強い表現なので、相手の計画を否定する場面では言い方に注意。茶道具の「茶筅」を知らない学習者には意味が取りにくい。例文
- 経験も資金もないまま一週間で全国展開するなんて、茶筅で腹を切るような話だ。
- その壊れた機械を接着剤だけで完全に直そうとするのは、茶筅で腹を切るに等しい。
- 相手が聞く耳を持たないのに同じ説明を繰り返しても、茶筅で腹を切るようなものだ。
- この予算で巨大なホールを建てる計画は、どう考えても茶筅で腹を切ると言わざるを得ない。
- 専門知識なしに高度なシステムを一人で作るのは、茶筅で腹を切るような無理がある。
類義語
- できない相談
- 木に縁りて魚を求む
- 豆腐に鎹
- 糠に釘
- 暖簾に腕押し
対義語
- 為せば成る
- 案ずるより産むが易し
- 蟻の思いも天に届く
- 雨垂れ石を穿つ