芸に師匠なし
読み方:げい に ししょう なし
意味
芸事は、師匠に教わるだけで身につくものではなく、自分で工夫し、経験を重ねて会得すべきものだという意味。すぐれた芸には決まった師匠や唯一の正しい教え方があるわけではなく、広く学び自ら磨くことの大切さをいう。
由来
江戸時代から芸能・職人の世界で用いられてきたとされることわざ。特定の文献に初出を確定できる資料はなく、成立年は不明である。師匠からの指導を否定するのではなく、芸の奥義は最終的に本人の観察、工夫、修練によって身につけるものだという職人気質を表した表現である。
備考
師匠や指導者を不要だとする意味ではない。教えを受けつつも、それを自分の技にするには自主的な観察・工夫・反復が不可欠だという文脈で使う。芸能、職人技、創作活動などによく用いられる。
例文
- 先輩の演技をよく観察し、自分なりに稽古を重ねることが大切だ。芸に師匠なしというからね。
- 父は料理人として弟子入りしたが、「芸に師匠なしだ。人の技を見て、自分で考えろ」と教えられた。
- 講座に通うだけで満足せず、実際に作品を作り続けよう。芸に師匠なしという言葉どおり、上達には主体的な努力が要る。
分類
類義語
- 芸は盗んで覚える
- 習うより慣れよ
- 技は見て盗め
対義語
- 師弟同行