良医は病なきに病む
読み方
りょうい は やまい なき に やむ意味
すぐれた医者は、病気になってから治すだけでなく、病気が起こらないうちから気を配り、予防や養生に心を砕くという意味。転じて、問題が表面化する前に兆しを察して備え、未然に防ぐことの大切さをいう。由来
「病む」はここでは実際に病気になることではなく、心配して心を悩ます意。中国古典に見える「上医は未病を治す」という未病治療の思想と同系統の考えに基づくことわざとされる。日本での成句としての成立時期ははっきりしないが、江戸時代以降の養生思想・漢籍受容の流れの中で広まったと考えられる。正確な初出年は不明。備考
医学そのものだけでなく、経営・教育・防災などで「予防」「先手の対応」を説く比喩として使える。やや硬く、日常会話では類義の「転ばぬ先の杖」の方が一般的。例文
- 良医は病なきに病むというから、健康診断で異常がなくても生活習慣を見直しておこう。
- 彼女は小さな不具合の段階で原因を調べる。まさに良医は病なきに病むという姿勢だ。
- 災害対策は被害が出てからでは遅い。良医は病なきに病むの精神で備蓄を進めたい。
- 優秀な管理職ほど、問題が起こる前に現場の疲れを見抜く。良医は病なきに病むとはこのことだ。
- 虫歯になってから慌てるのではなく、定期的に歯科検診を受けるのが、良医は病なきに病むという考え方に合っている。
類義語
- 転ばぬ先の杖
- 備えあれば憂いなし
- 未然に防ぐ
- 治に居て乱を忘れず
- 予防は治療に勝る
対義語
- 泥縄
- 泥棒を捕らえて縄を綯う
- 渇して井を穿つ
- 後手に回る