群盲象を撫でる
読み方
ぐんもう ぞうを なでる
意味
多くの人がそれぞれ一部分だけを見聞きして、物事の全体像を理解しないまま自分の判断を正しいと思い込むこと。盲人たちが象の足・鼻・耳などを別々に触り、象の姿について異なる説明をするというたとえである。
由来
仏教経典に由来するたとえ話で、特に『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』に見られる「盲人と象」の説話が基になったとされる。複数の盲人が象の一部だけに触れ、それぞれ異なるものだと主張する話である。経典の漢訳は5世紀ごろに成立し、日本では仏教説話・漢文の素養を通じて「群盲象を撫でる」として定着した。
分類・由来
備考
全体を把握しないまま部分的な情報で判断することを戒める表現。やや硬い言い回しで、文章や評論、会議・分析に関する文脈で用いられる。「群盲撫象」と四字熟語の形でも使う。
例文
- 会議で各部署が自分たちの数字だけを見て議論していては、まさに群盲象を撫でる状態だ。
- 一つの口コミだけでその店を評価するのは、群盲象を撫でるようなものだよ。
- 事件の全容がまだ分からない段階で犯人像を決めつけるのは、群盲象を撫でるに等しい。
類義語
対義語
- 一を聞いて十を知る
- 大局を見る