神仏の冥加もない
読み方:しんぶつ の みょうが も ない
意味
人として許されないほどひどい行いをし、神や仏からの見えない加護(冥加)さえ受けられないだろう、という意味。残酷・非道な行為を強く非難するときにいう。実際に神仏の加護の有無を述べるのではなく、「まったく罰当たりだ」という非難の表現である。
由来
「冥加」は、目に見えない神仏の加護・恩恵を意味し、「冥」は暗く見えないこと、「加」は加護・利益を表す。神仏習合の信仰と、仏教語としての「冥加」を背景に成立した表現である。特定の古典の出典や成立年は明らかでないが、江戸時代に広まった尾張いろはかるたの「し」の札としても知られる。
備考
「冥加」は「みょうが」と読む。宗教的な語を用いた強い非難であり、軽い失敗や冗談には通常用いない。「冥加に尽きる」は反対に、身に余る幸運・加護をいう。
別表記
- 神仏の冥加も無い
- 神仏の冥加がない
誤用・混同注意
- 神仏が実際に加護を与えないという宗教上の判断だと字義どおりに取るのは不正確。慣用的には、非道な行為を「罰当たりだ」と強く非難する表現である。
- 「冥加」を「めいか」と読むのは誤りで、読みは「みょうが」である。
例文
- 弱い立場の人から金をだまし取るとは、神仏の冥加もない行為だ。
- 災害に遭った人の支援金を横領するなど、神仏の冥加もない。
- 祖母は、捨て犬をいじめる子どもたちを見て、「そんなことをするなんて、神仏の冥加もない」と厳しく叱った。
分類
類義語
- 罰当たり
- 人でなし
- 天罰もの
対義語
- 神仏の加護がある
- 冥加に尽きる