真綿に針を包む
読み方
まわた に はり を つつむ意味
表面は柔らかく穏やかに見せながら、内心には鋭い悪意・敵意・皮肉を隠していること。また、言葉や態度は丁寧で優しげなのに、相手を傷つけたり攻撃したりする意図がひそんでいるさまをいう。由来
真綿は蚕の繭から作る柔らかな絹綿で、その中に鋭い針を包むと外からは柔らかく安全そうに見える。この具体的な比喩から、柔和な外見や言葉の裏に鋭い害意を隠す意味になった。成立年・初出は不詳で、近世以降に用例が広まったと考えられる。備考
人柄・発言・態度を批判的に評する表現。単なる遠回しな言い方ではなく、柔らかさの裏に悪意や攻撃性がある場合に使う。「真綿で首を絞める」とは別表現。例文
- 彼女の助言は親切そうに聞こえるが、真綿に針を包むような嫌味が混じっていた。
- 部長は笑顔で褒めながら、真綿に針を包む言い方で私の失敗を責めた。
- あの人の手紙は丁寧だが、読むほどに真綿に針を包むような悪意を感じる。
- 会議では表立って反対しなかったものの、彼の質問は真綿に針を包むものだった。
- 真綿に針を包むような皮肉を言うくらいなら、はっきり不満を伝えてほしい。
類義語
- 綿に針を包む
- 笑中に刀あり
- 口に蜜あり腹に剣あり
- 慇懃無礼
- 蜜口剣腹
対義語
- 竹を割ったよう
- 単刀直入
- 率直
- 腹蔵がない
- 歯に衣着せぬ