盲亀の浮木
読み方:もうき の ふぼく
意味
めったに得られない、きわめてまれな機会や巡り合わせのたとえ。もとは、人として生まれ、仏法に出会えることが非常に難しいという仏教の教えを表す。百年に一度海面に出る盲目の亀が、広い海に浮かぶ穴あきの木に首を入れられるほど、起こりにくいことをいう。
由来
古代インドで伝えられた仏教の譬喩に由来し、日本では涅槃経の説話として知られる。百年に一度海面に出る盲目の亀が、海を漂う穴のあいた浮木に偶然首を入れる難しさによって、人身を得て仏法に遇うことの希少さを説く。経典の原成立年は特定しにくいが、漢訳の大般涅槃経は5世紀前半(421~430年)に訳出された。
備考
「浮木」は海に浮かぶ穴のあいた木をいう。日常では「またとない好機」の意味でも使うが、本来は人身を受けて仏法に遇うことの難しさを説く仏教語である。
別表記
- 盲亀浮木
補足
- 単に「思いがけない幸運が起こる」という意味に限定するのは不十分。もとは、人として生まれ仏法に遇うことが極めて難しいという仏教の譬喩である。
例文
- 今回の留学枠に選ばれたのは、私にとって盲亀の浮木ともいうべき好機だった。
- 戦時中の日記の原本を見つけられたのは、盲亀の浮木といえるほどまれな巡り合わせだ。
- 仏教では、人として生まれ仏法を聞くことの難しさを盲亀の浮木にたとえる。
分類
類義語
- 千載一遇
- 優曇華の花
- またとない機会
対義語
- 日常茶飯事
- ありふれたこと
対比・対照ことわざ
- 人身受け難し、仏法値い難し
- 千載一遇