猫に木天蓼お女郎に小判
読み方:ねこ に またたび おじょろう に こばん
意味
猫には木天蓼(またたび)、女郎には小判がそれぞれ何より好まれるということから、相手にはその人(そのもの)の好みや性質に合った物を与えるのがよい、または人にはそれぞれ特に好む物があることをいう。
由来
正確な初出や成立年は未詳である。江戸時代に成立・普及した上方(京都・大阪)系のいろはかるたで、「ね」の札として用いられたことから広く知られるようになった。猫が木天蓼を好み、遊女・女郎が金銭である小判を好むという、当時の通念を並べた表現である。
備考
「女郎」は江戸時代の遊女・娼婦を指す歴史的な語で、現代の日常会話で人に用いるのは不適切である。「猫に小判」とは意味が異なり、こちらは好物・適した組合せをいう。
別表記
- 猫に木天蓼、女郎に小判
- 猫にまたたび、お女郎に小判
- 猫にまたたび、女郎に小判
誤用・混同注意
- 「猫に小判」と同じく、『価値の分からない相手に貴重品を与えても無駄だ』という意味に解するのは誤り。このことわざは、相手の好物や適した物をいう。
- 「女郎」を現代の女性一般を指す語だと解するのは不適切。ここでは江戸時代の遊女を指す歴史的な語である。
例文
- 客層に合う景品を選ぶのが大切だ。猫に木天蓼お女郎に小判というように、欲しい物は人によって違う。
- 甘い物が好きな祖父には、祝いの品も和菓子にした。猫に木天蓼お女郎に小判だね。
- 一律の褒美ではなく、各人の希望を聞こう。猫に木天蓼お女郎に小判というではないか。