無知の知
読み方
むち の ち
意味
自分が知らないこと、理解が及んでいないことを自覚しているという意味。知識があると思い込むよりも、自らの無知を認めることが、真の知恵や学びの出発点であるという考えを表す。
由来
古代ギリシアの哲学者ソクラテス(紀元前469年頃~紀元前399年)の思想に由来する。プラトンが紀元前4世紀初頭に著した『ソクラテスの弁明』で、ソクラテスは自分が知らないことを「知らない」と自覚している点で他者より知恵があると述べた。「無知の知」はその思想を日本語で簡潔に表した定着した表現で、原典に同一の語句があるわけではない。
分類・由来
備考
哲学・教育・研究の文脈でよく使われる。単に「何も知らない」という自己卑下ではなく、知識の限界を自覚して学び続ける態度を肯定的に表す。
例文
- 研究を始めてみると、まだ分からないことばかりだと気づいた。まさに無知の知が学問の第一歩だ。
- 彼は専門家でありながら、常に無知の知を忘れず、若い人の意見にも耳を傾けている。
- 失敗を認めて学び直そうとする姿勢には、無知の知の精神が表れている。
類義語
- 己の無知を知る
- 知らざるを知る
- 不知の自覚
対義語
- 無知の無知
- 知ったかぶり
- 独善