無尽は貧乏の始まり
読み方:むじん は びんぼう の はじまり
意味
無尽講などで安易に金を借りたり、収入に見合わない掛け金を負担したりすると、返済や出費が重なって貧乏になる、という戒め。転じて、安易な借金や分不相応な金銭負担は生活を苦しくするという意味で用いる。
由来
「無尽」とは、参加者が一定額を出し合い、くじ・入札・話し合いなどで順番にまとまった金を受け取る相互金融制度(無尽講・頼母子講)をいう。無尽講は江戸時代(17〜19世紀)に庶民の間で広く行われたが、掛け金や借入れの負担が重なる危険もあったことから、この戒めが生まれたとされる。正確な初出年は不明だが、尾張いろはかるたの「む」の札としても知られる。
備考
現代では無尽講そのものが身近でないため、主に「安易な借金や過大な金銭負担への戒め」として理解される。無尽の制度自体を一律に悪とする意味ではない。
別表記
- 無尽は貧乏の始り
- 無尽は貧乏のはじまり
- 無盡は貧乏の始まり
補足
- 「無尽」を『尽きない金』という意味だと解するのは誤り。ここでは無尽講という相互金融・融資の仕組みを指す。
- このことわざを、無尽講や互助的な金融制度はすべて悪いという意味で受け取るのは不正確。過度の負担や安易な借金を戒める表現である。
- 「無人は貧乏の始まり」などと書くのは誤り。正しくは「無尽」。
例文
- 収入を超える掛け金の無尽にいくつも入るのは、まさに無尽は貧乏の始まりだ。
- 祖父は「無尽は貧乏の始まりだぞ」と言って、安易な借金を厳しく戒めていた。
- 急な出費のたびに無尽で金を工面していては、無尽は貧乏の始まりになりかねない。
分類
類義語
- 借金は身を滅ぼす
- 身の丈に合わない暮らしは破綻のもと