河海は細流を択ばず
読み方:かかい は さいりゅう を えらばず
意味
大きな川や海が細い流れをえり好みせず受け入れるように、大人物・為政者・組織は、身分や才能の大小を問わず広く人や意見を受け入れることで、大きな成果や徳を備えるというたとえ。度量の広さと人材登用の大切さをいう。
由来
中国の『史記』李斯列伝に収められた、秦の李斯による「諫逐客書」に由来する。秦王政が客卿を追放しようとした紀元前237年ごろ、李斯がこれを諫めて、「泰山は土壌を譲らず、河海は細流を択ばず、ゆえにその大・深さを成す」と述べた。日本では漢文の教養を通じて定着した故事成語・格言である。
備考
主に為政者・指導者・組織の包容力や人材登用について用いる。ここでの「択ばず」は、無条件に何でも受け入れるというより、出自や小ささを理由に排除しない意である。
別表記
- 河海は細流を選ばず
誤用・混同注意
- 「細流を択ばず」を、細かい事柄を区別・判断しないという意味に限定するのは不正確。主に、身分や能力の大小を問わず人材や意見を広く受け入れる意である。
例文
- 新規事業を成功させるには、河海は細流を択ばずという姿勢で、若手の意見にも耳を傾けるべきだ。
- 彼は学歴や経歴だけで人を判断しない。まさに河海は細流を択ばずの度量を備えた指導者だ。
- 地域の発展には、河海は細流を択ばずといって、多様な立場の住民を受け入れることが必要だ。