正直は阿呆の始まり
読み方:しょうじき は あほう の はじまり
意味
正直すぎる人は、世渡りのうまい者に利用されたり、融通が利かないと思われたりして、かえって損をし、愚か者のように扱われることがある、という意味。正直さそのものを否定するというより、世間の不公平さや、正直一辺倒では損をする場合があることを皮肉に言う表現。
由来
成立した正確な年や作者は不明です。江戸時代後期から明治期にかけて広まった上方系の「いろはかるた」に採られたことわざとして知られています。商いや人付き合いでは、ただ正直なだけでは立ち回れず損をすることもある、という世相や処世観を反映した表現とされます。
備考
正直さを嘲ったり、損をした人を責めたりする響きがあるため、相手に直接言う際は注意が必要です。「正直の頭に神宿る」など、正直を肯定する対照的なことわざもあります。
例文
- 値引き交渉で原価まで正直に話してしまい、父に「正直は阿呆の始まりと言うから、商売では少し工夫しなさい」と注意された。
- 彼は頼まれると断れず、いつも面倒な仕事を引き受けている。周囲は「正直は阿呆の始まりだ」と心配している。
- 不正を隠さず報告した社員だけが責められるのは、まるで正直は阿呆の始まりという状況だ。
分類
類義語
- 正直者が馬鹿を見る
- 正直者は損をする
- 馬鹿正直